当時の俺には彼女がいた。だが。

当時の俺には彼女がいた。だが。

こんな辛い日々を送っていたが、幸いにも俺に彼女がいた。

 

土日に彼女と過ごすのが唯一の息抜きであり、人生の喜びと感じていた。

 

しかし、先にも述べた通り、休日でさえ『どこにいるんや』と電話がかかってくるので、正直気が休まることは1週間のうちほとんどない。

 

休日に彼女と映画見ることになり、映画中はスマホの電源を切っておく。映画が終わって電源をつけるのがとても怖かった。

 

コンサルタントからの着信があったらどうしよう。彼女になんと伝え、デートを切り上げようか。

 

電源をつけた時に不在着信が入ってないだけで、今日はなんて幸せな日なんだろうと思っていたほどだ。

 

彼女にも俺の仕事が忙しいこと、ブラック会社であることは理解してもらっているつもりであはあったが、やはりそれでも彼女にも不満は多かった。

 

平日の夜にどこかに飲みに行くなんて絶対に無理。メールをすることだって終電乗った後、24時過ぎでないとできない。

 

しかもデートできる休日でさえ、俺が何かに怯えているような姿が写ってしまったのだろうか。

 

徐々に彼女の気持ちが冷めてきてしまっているように感じた。

 

そんな彼女の気持ちに気付いてはいたが、フォローしたり気配りするほどの心の余裕が俺には当時なかった。

 

自分のことで精一杯だった。日曜の夕方から鬱だった。サザエさん症候群には思いっきりなっていた。

 

彼女から今の気持ちを伝えるメッセージが、メールでも対面時にも送られてくるが、俺はかまってあげることはできなかった。

 

俺から好きで告白して付き合ってもらったのに、いま思うと本当にひどいことをしていたなと思う。でもできなかった。

 

この頃から彼女とは距離を置くようになっていく。

 

そして同時に俺は最悪なことに、彼女の存在を疎ましく思っていく。

 

俺が必要としている時にだけ優しくしてくれ、接してくれ。そうでない時は一切かかわらないでくれ。

 

そう思うようになっていった。

 

当然そんなことは彼女には言えないので、そういったことを叶えてくれる都合のいい女を探すようになっていった。

 

探すと言っても、合コンやクラブなどに言ってる時間はないし、ましてやそういった場で元気に振る舞う気力もない。

 

俺は、大学生時代に少しはまっていた出会い系を再び始めることになる。

 

インターネットであれば終電後でもいくらでも探せるし、割り切った関係ができるかもしれない。

 

俺にとっての都合のいい女が見つかるかもしれない。

 

本命の彼女とは距離をおくことに決めている。

 

ブラック会社で働く俺の日々の楽しみは、出会い系で新たな女を探すことに変わっていった。

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